センター概要

センター長より

伊藤 俊樹
センター長 伊藤 俊樹

本センターの前身である旧バイオシグナル研究センターは、タンパク質リン酸化の機能にもとづく細胞内情報伝達機構の解明を目的として、1990年の設置以来、国内外のバイオシグナル研究の中核組織として先導的な役割を担ってきました。もう一つの前身である旧遺伝子実験センターは、環境応答に関わる遺伝子の機能解明を通して、世界的規模の環境・食糧問題克服を目指した研究教育活動を実施するとともに、遺伝子組換え実験に関する安全管理業務における実績を蓄積してきました。

2016年4月、両センターの発展的な統合により、神戸大学バイオシグナル総合研究センターが設立され、学内14部局からなる「学内共同教育研究推進組織」の一つとして位置づけられました。バイオシグナルの「発信」から「伝達」及び「作用」に至るまで、バイオシグナルが担う生理機能の全体像を俯瞰した先端的研究を展開する研究組織として、多様な細胞内情報伝達機構の統合的理解と、その異常に起因する様々な疾病の克服を目的とした研究教育活動を推進しています。

一方で、本センターは全国の研究者を対象とした共同利用研究を推進することで、新たな学術研究の展開を図っています。新センターの発足とともに、バイオシグナルに関する共同利用研究課題の公募を開始し、これまでに数多くの共同研究者を受け入れてきました。研究部門とは別に、共同利用・共同研究支援推進部門をセンター内に設置し、学内外の共同研究者に対して共同利用機器による技術支援を行っています。さらに、研究集会や国際シンポジウムの開催を通じて、バイオシグナルに関連した異分野の研究者間の交流と、融合的研究分野の創出を図るための活動も実施しています。

本センターの教員は、本学の理学研究科、医学研究科、農学研究科を担当し、学部教育および大学院教育を行っています。このような特色を生かし、今後も多様な視点からのアプローチによる学際的なシグナル伝達研究を推進するとともに、生命の基本原理の探求から社会実装を目指した応用分野までを俯瞰する、次世代の生命科学人材を育成してまいります。

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